前半16分、鳥栖MF西川潤(中央)がシュートを放ち1―0とする=駅前不動産スタジアム

<サガン鳥栖>カターレ富山を下し2連勝 鳥栖1―0富山 第6節

 サッカー・J2リーグ第6節は23日、鳥栖市の駅前不動産スタジアムなどで10試合が行われた。サガン鳥栖はカターレ富山と対戦し、1―0で完封勝ちした。鳥栖は2連勝で、通算成績を2勝1分け3敗(勝ち点7)で13位。

 鳥栖の次戦は26日午後7時から、長野県のサンプロアルウィンで松本山雅FCとのYBCルヴァンカップ1回戦に臨む。

【戦評】カターレ富山に完封勝利 西川潤が今季初得点

前半16分に先制点を決め、仲間と喜ぶ鳥栖MF西川潤(左から3人目)=駅前不動産スタジアム

 西川の今季初得点を守り切った鳥栖が、富山に完封勝ちした。

 鳥栖は前半序盤からボールを保持して攻撃の形を構築した。櫻井が中盤からパスを供給し、前線では西澤を軸に組み立てた。16分にゴール前のこぼれ球を拾った西川が左足を振り抜いて先制。その後も新井らがシュートを放つなど攻勢を弱めることなく、1点をリードして折り返した。

 後半立ち上がりには小川を中心に体を張った守りを見せた。20分には西澤がFKを直接狙ったが、枠を捉えきれなかった。33分のCKに飛び込んだ小川のシュートはネットを揺らしたがハンドの判定。追加タイムに攻め立てられたが、GK泉森や森下が体を張って無失点に切り抜けた。

西川潤、胸を張る先制弾 エースストライカーが今季初ゴール

前半、ゴール前に攻め込む鳥栖MF西澤健太(右2人目)やMF西川潤(右)=駅前不動産スタジアム

 鳥栖のエースナンバー「11」を背負ったストライカーが左足で魅せた。2年ぶりに鳥栖に復帰した西川潤がゴール前のこぼれ球に素早く反応し、相手GKとポストの間を打ち抜く今季初ゴール。「いいところに(ボールが)きたので蹴り込んだ」と胸を張った。

 シャドー(2列目)で先発した西川は、攻守にわたって何度もスプリントを繰り返した。仲間が細かくパスをつないだ前半16分。エリア内でボールがこぼれてきた。「ニアを狙ってシュートしか考えていなかった」と西川。ネットに突き刺すと雄たけびを挙げて喜んだ。

 左足のテクニックに目が行きがちだが、昨季はJ2いわきで35試合に出場したことで「守備にアグレッシブにいけるようになった」と成長を実感する。2022~23年にプレーした鳥栖に「特別な思いを持っていた」と加入を決断し、「ゴール前の怖い場所に入って違いを見せたい」と意気込んでいた。

 今季初ゴールを「ホームで決められてうれしい」と白い歯をこぼした。ただ、満足はしていない。「あのいい流れで2、3点取ることが大事」。複数得点を奪って勝ち切るために、ここからさらに攻撃陣をけん引していく。(小部亮介)