芸術新時代
<芸術新時代>(27)洋画家・平薮健さん(佐賀市)
人描かず創る人間物語
画家という独自のフィルターを通して見つめた身近な自然や風景から、めくるめく想像の世界が広がる。巨大イチゴや建物の集合体を描いた独創的なシリーズを展開する洋画家平薮健さん(30)=佐賀市。
<芸術新時代>(25)画家 伊勢田理沙さん(32歳、佐賀市)
人柄、雰囲気 写実画に思い込め
ふわふわとした毛並みの猫を優しく抱きかかえる女性。穏やかな面持ちで、猫と同じ方向を見つめる。
<芸術新時代>(24)陶芸家・興梠宜伸さん(39歳、武雄市)
大地のエネルギー横溢
乾いた表面と躍動的なフォルムから、悠久の時を刻む大地に宿るエネルギーが横溢(おういつ)する。
<芸術新時代(23)>自然と人の共通点、群像で 髙木梓帆さん(画家・佐賀市)
髙木梓帆さん(35)=佐賀市=の日本画「センス・オブ・ワンダー」はブーゲンビリアの花と枝葉が画面いっぱいに広がる。柔らかな冬の陽ひを浴びて植物が生み出すランダムなリズムに、心が浮き立ち満たされる。
<芸術新時代(22)>エッジ効いた曲線美 森山寛二郎さん(陶芸家・福岡県東峰村)
エッジの効いた曲線状のパーツが、絡み合う金属のような風合いのオブジェ。
<芸術新時代(21)>磁器の“聖堂”陶都に新風 辻拓眞さん(陶芸家・有田町)
1センチ四方の磁器片を丹念に積み上げた“聖堂”が荘厳な雰囲気を醸す。
<芸術新時代(20)>自画像”に自身のうつろい 川崎泰史さん(美術家・武雄市)
夢のような淡い色彩に、つややかな質感。いたずらっぽくほほえむ人物像は、徹頭徹尾かわいらしい。美術家・川崎泰史さん(37)=武雄市=は2013年ごろから、制作する抽象的な樹脂や陶器の人物像を全て“自画像”と呼ぶ。
<芸術新時代(19)>「今の心」写す精緻なペン画 念図さん(画家・唐津市)
豊かな想像力をペン先に込め、人間の魂やほとばしる感情を、精緻に大胆に描き出す。唐津市八幡町の画家・念図(なまず)さん(35)は、独特の世界観のボールペン画で注目を集める。用いるペンは約20色。
<芸術新時代(17)>自然の力借り新たな発想 井川健さん(漆工芸作家・佐賀市)
シャープで動的なフォルムと、艶(つや)やかな鏡面が、壮大な世界観を創りだす。漆工芸作家の井川健さん(39)=佐賀市=は、国際的な公募展で大賞に輝くなど気鋭のアーティストとして脚光を浴びる。
<芸術新時代(16)>人の手が生む温かみ 浦郷壮さん(陶芸家・武雄市)
柔らかく空気をはらんだようなふくらみに、涼やかな青が流れる。武雄市武内町の陶芸家・浦郷壮さん(38)の手から生み出される作品は、磁器という硬質な素材の中にも人間的な温かみがにじむ。
<芸術新時代(15)>不安と虚無感レンズ越しに 今林明子さん(洋画家・福岡県)
レンズ越しに見つめた人物や生き物から浮かぶ、実体のない不安や虚無感を形にする。モチーフを撮影した写真をもとに原画を作成し、油彩画に描き起こす作風で注目を集める。
<芸術新時代(13)>面差しに揺れる心模様 米村太一さん(画家・佐賀市)
その面差しに、少女と大人のはざまで揺れ動く心模様が浮かび上がる。肌のみずみずしさまでリアルな女性像を中心に、詩情豊かな世界を発表してきた。 代表作「ときおび」シリーズは、はかない時を帯びるという意味を込めた造語。
<芸術新時代(12)>墨の下絵で濃淡繊細に 八谷真弓さん(日本画家・唐津市)
女性的な優しさと強さがにじむ、柔らかな色使いに心が緩む。日本画家の八谷真弓さん(37)の作品は、透明感あふれる女性像や触れるとこぼれそうな花弁、一瞬の空の色を捉えて人を引きつける。
<芸術新時代(10)>「余白の美」胸に世界へ 中島美紀さん(書道・福岡県)
縦横無尽に跳ね回る墨と色彩、まぶしく映える余白の白-。ほとばしるエネルギーを画面に閉じ込める筆を携え、来年6月から本格的にアメリカ・ニューヨークに移り住む。 22歳から何度もNYを訪れ、活躍の場を広げてきた。
<芸術新時代(9)>物に宿る力を可視化 古賀崇洋さん(陶芸・福岡県)
清らかな白い肌に、これでもかと言わんばかりにまとわせた異物感―。ヘルメット形に、大小の円すいや三角すいを幾つも組み合わせた「Helm(ヘルム)」は、金属のかたまりのように見える。が、すべて素材は磁器だ。
=芸術新時代=(8) 洋画 市丸未来さん(36)小城市 
そぎ落としラフな筆致
勢いのあるラフなタッチで、モチーフの存在感を心地良い距離から捉える―。そぎ落とされた今の筆致にたどり着くまで、試行錯誤を8年ほど重ねてきた。
<芸術新時代(7)>絵画的面白さ求め変化 酒井龍一さん(日本画・岡山県)
鳥栖市出身
ターニングポイントは、2017年の日本画公募展「第102回院展」(日本美術院主催)で入選した「渓山瀧図(けいざんろうず)」(150号)。銀箔を酸化させてできた染みの模様を元に、渓谷のイメージを膨らませた。
<芸術新時代(5)>抽象と具象融合模索 諸井謙司さん(彫刻家・佐賀市)
上空へと巻き上がる巨大な渦が、観る者の視線をも巻き込み、誘う。話題作の収蔵で注目を集める岡田美術館(神奈川県)に、ブロンズの大作「波(なみ)誘(さそう)」(2013年)が永久設置されている。
<芸術新時代(3)>美術の歴史に爪跡を 八頭司昂さん(洋画家・佐賀市)
「美術史に刻まれる絵画の文脈の中に、自分の作品が残っていけたら」。さらっとそう言及する胆力は、物腰柔らかな姿からは連想できない。
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