佐賀美術協会展
美協賞・彫塑「しじまに住む」杉吉亜依奈さん(佐賀市) 心の奥の静けさ女性に投影 
一人の女性が急勾配の地面に立ち、自分の体を抱きしめてたたずむ。モデルはセルフハグする自分自身で、海の中にもぐった浮遊感のような静けさや内省的な雰囲気を表現した。
立体や絵画、アート競演 佐賀市の森正彦さんらグループ展
佐賀市の森正彦さん(49)らが、グループ展「枝梅グルーブ展」を同市の旧枝梅酒造で開いている。作品展示やライブで5人それぞれの表現を見せる。17日まで。 森さんは恐竜などをモチーフにした立体作品13点を並べる。
<第106回佐賀美術協会展>美協賞・日本画 「描く人」井添將仁さん(31)=佐賀市 「理想の自分」を質感豊かに
3度目の出品で初の最高賞に輝いた。画面に向かう井添さん自身の姿を写実的に捉えた自画像。岩絵の具の表情豊かなマチエールと色の重なりが目を引く。 理想と現実のはざまで、なりたい作家像や芸術行為への欲求と向き合った。
<第106回佐賀美術協会展>美協賞・工芸 「向甲側(むこうがわ)」朝重みさきさん(21)=佐賀市 「自分らしく」カメに投影
「『失敗してもいいじゃん』と言われてる気がする」という柿渋で、どっしりしたカメを表現した。ケージからはいだすカメの姿に、枠にとらわれず羽ばたこうとする自身の思いを重ねた。
<第106回佐賀美術協会展>美協賞・洋画 「ぎゅうぎゅう」川副すみれさん(18)=みやき町 日常と非日常の融合
言葉遊びをかけた不思議な作品作りが好きで「まさか自分が選ばれるとは思っていなかった。高校3年の節目に受賞できてうれしい」と笑顔を見せる。
<第105回佐賀美術協会展>作品紹介 若々しさ、円熟の技 競演
地方美術展として全国で最も長い歴史を持つ「第105回佐賀美術協会展」。洋画、日本画、彫塑、工芸の4部門で独創性豊かな入賞・入選作、会員らの286点が競演する。最高賞の美術協会賞は3人が高校生。
<第105回佐賀美術協会展>美協賞・日本画部門「想う」髙尾爽菜さん(17)=佐賀市 童話題材に“希望の光”表現
「絶対入賞は無理」とあきらめていた。美術部の顧問から最高賞受賞を知らされた瞬間、思わず泣いてしまった。今までの努力が報われた、と感じる瞬間だった。
<第105回佐賀美術協会展>美協賞・洋画部門「ふける」北川瑞季さん(17)=小城市 温かい幼少期、感傷的な自分
佐賀北高3年の北川瑞季さんの作品は、幼少期の写真を織り交ぜたコラージュ。日当たりがよく、気に入っている校内のトイレで、少し冷めた感情を持つ自分がモデルだ。
<第105回佐賀美術協会展>洋画 部門別講評
高校生の力作が多い。手堅く描きながら表現を模索しており、好感を持ちましたが、インパクトにやや欠けているように思いました。 美協賞は人物の動き、コラージュを使った構成に工夫が見られ、心の動きを読み取れる良い作品です。
<第105回佐賀美術協会展>全体講評 北島治樹理事長
4部門中3部門で高校生が最高賞に輝き、昨年に引き続き、若い世代の活躍が続いている。一方、高齢者の出品も多く、作品に時間と手数をかけ、人生の経験値が大いに生かされている。 どの部門に限らず全体的に素材が多様化している。
<第105回佐賀美術協会展>日本画 部門別講評
完成度が高く、審査にも苦労しました。表現しようとするものがストレートに感じられる作品、構図や技術面を加味しました。 美協賞は、デッサンがしっかりしており、偶然にできたにじみが周りの空間を保ち、若い感性で描かれた作品。
<第105回佐賀美術協会展>工芸 部門別講評
高校生の豊かな発想の意欲作が多数見られ喜ばしいことでした。 美協賞は板作りで12段に切り取り、少しずつ回転させ、縞(しま)模様でリズム感を出し、見る方向で不安定さも感じさせますが落ち着いた釉調で良い表現です。
<第105回佐賀美術協会展>彫塑 部門別講評
過去最少の出品数。具象から抽象、素材も鉄やろう、木などさまざまで創意工夫を感じます。 美協賞は、恐竜頭部の量感をつかみ針金の織りなすリズムが美しく、コケと芽吹く双葉が悠久の生命再生の物語を想起させます。
<記者解説>若手減少、進む高齢化 第105回佐賀美術協会展
次世代へつなぐ新たな施策を
日本の近代美術をリードした画家岡田三郎助や久米桂一郎らが中心となって創設した佐賀美術協会展(美協展)が16日開幕した。
若い感性 豊かな表現 佐賀美術協会展が開幕、高校生作品光る
多彩な286点、高校生作品光る
第105回佐賀美術協会展が16日、佐賀市の県立美術館で始まった。最高賞の美術協会賞をはじめ、洋画、日本画、彫塑、工芸の4部門で入賞、入選した一般公募と会員、会友らの作品286点が会場を彩る。25日まで。
洋画一席に佐賀北高3年の北川瑞季さん 佐賀美術協会展、最高賞3部門が高校生
佐賀美術協会(北島治樹理事長)は14日、「第105回佐賀美術協会展(美協展)」の入賞・入選者を発表した。全4部門のうち3部門で高校生が最高賞の美術協会賞に輝いた。
上瀧氏「いつも次は何か、考える」 挑戦続けた画歴回顧 佐賀美協展記念講演
佐賀市の佐賀県立美術館で25日、佐賀美術協会名誉会員の洋画家上瀧泰嗣氏(81)が、開催中の「第104回佐賀美術協会展」に合わせて記念講演を行った。
<美協展・美協賞>日本画「孵化」田中美結希さん(17)=佐賀市
美術準備室で美術専攻の担当教諭から受賞を知らされた。他の生徒には発表まで秘密だったが「うれしいー!」と思わず声を上げそうになり、身ぶり手ぶりで一心に喜びを表現した。
<第104回佐賀美術協会展>全体講評 批評いとわず成長の機会に 北島治樹理事長
美協賞受賞作・受賞者紹介
会員、会友の作品は、自身の感性を確認するような作品が多いように感じた。異国の戦火、もしくはコロナ禍を踏まえて、それぞれの収束や平和を願う作品も見受けられた。 一般公募の作品はいずれも意欲にあふれている。
<第104回佐賀美術協会展>工芸「木漏れ日のスタジアム」石田由美子さん(65) 立体作品で公募展初挑戦
美協賞受賞作・受賞者紹介
65歳の記念に初の公募展にチャレンジしてみよう。そう何年も前から心に決め、構想を練ってきた。 鳥栖のスタジアムがモチーフで、歓声がこだまするようなイメージ。初めての立体作品で、約2200ものピースからなる大作だ。
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