みどりのくすり箱
<みどりのくすり箱>(123)クヌギ 樹皮は生薬に
秋になると直径3センチほどのドングリを落とすクヌギ。長球状ではなく玉のような形で、帽子は髪の毛が反り返ったような見た目をしています。
<みどりのくすり箱>(122)シャクチリソバ 血管強化のくすり
ソバの仲間であるシャクチリソバはヒマラヤ地方原産で、茎の根元部分が赤く、草丈は1メートルほど。9~10月には5ミリほどの白い花を咲かせ、その後にソバ属特有の角張った果実ができます。
<みどりのくすり箱>(119)ノゲイトウ
淡紅色の小花、種子に薬効
うねった形が鶏のトサカのようなことからケイトウ(鶏頭)と名付けられた花があります。ノゲイトウはその仲間ですが、ケイトウと違い蝋燭(ろうそく)の灯の形のように花をつけるのが特徴。
<みどりのくすり箱>(118)クロタネソウ 利尿効果ある民間薬
ニゲラという学名の方が広く知られるクロタネソウ。南ヨーロッパ原産で4~6月に直径3~5センチの青や白、ピンク色の花を咲かせます。花びらに見える部分は蕚(がく)で、本来の花びらは退化して目立ちません。
<みどりのくすり箱>ホオノキ 乾燥樹皮、健胃や利尿に
朴の木(ホオノキ)は高さ20メートルほどにもなる日本特産高木で、材質が柔らかく質が均一で加工しやすく軽量のため、現在でも家具や版木・下駄(げた)などに幅広く用いられています。
<みどりのくすり箱>ニリンソウ 根茎に薬用効果
キンポウゲ科の植物ニリンソウ。今年は例年より早く3月に入り開花しました。通常4~5月ごろに高さ15~30センチの茎から2・5センチ程の白い花を咲かせます。
<みどりのくすり箱>「ムベ」 歴史古く、皇室に献上
春の訪れを感じる季節にひっそりと開花するムベ。花は葉の付け根部分から花柄を出し、白色でやや淡赤紫色を帯びたものを下向きに3~7個つけます。
<みどりのくすり箱>スズラン
有毒成分に注意必要
純白の小さな鈴のような花がかわいらしいスズラン。ユリ科の多年草で葉は細長く、4、5月にかけて花を下向きに咲かせます。北海道や本州の寒い地域に自生しますが、近年では乱獲により数が少なくなってきました。
<みどりのくすり箱>(113)ビワ 乾燥した葉は湿疹に効果
名前は葉の形が楽器の「琵琶(びわ)」に似ていることから付けられました。花は12月から2月の寒い時期に良い香りの白い小花を咲かせ、初夏には4~5センチのオレンジ色の果実をつけます。 原産地は中国。
<みどりのくすり箱>(111)クチナシ
実に止血や消炎作用
おせち料理の一つで、栗を煮込んでつくる「金団(きんとん)」は金運呼ぶ縁起物とされています。これを鮮やかな黄色にするために用いられるのがクチナシの果実です。
<みどりのくすり箱>(110) クコ
「不老長寿の妙薬」で人気
クコは中国の古典書「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」にも登場するほど古くから親しまれており、現在でも「不老長寿の妙薬」として人気があります。 原産国は中国で、樹高は1~2メートルほど。
<みどりのくすり箱>(108)グアバ
美容や老化防止に効果
トロピカルフルーツでおなじみのグアバ。熱帯アメリカ原産で、日本には17世紀ごろ、沖縄へ伝えられて野生化し、現在国内産の多くが沖縄県産です。
<みどりのくすり箱>(107)ヒオウギ
鎮咳や去痰に効果
夏から初秋に咲く花は、直径5~6センチほどで花びらが6枚、赤い斑点があります。比較的暖地に自生し、観賞用にも栽培される多年草で、生薬名を「射干(やかん)」といい、根茎を用います。
〈みどりのくすり箱 106〉ゲンノショウコ 下痢や便秘などに効果
暮らしの中で自然と用いられるようになった薬草で、主に1種類だけで使用されるものを民間薬といいます。
<みどりのくすり箱>「アケビ」
食用、細工も幅広い使い道
アケビは日本各地の日当たりのよい山野に自生するツル性の植物です。しかし、昔ながらの自然が減った今日では目にする機会も少なくなりました。 他の樹木にツルを巻き付け育つアケビは4、5月に淡紫色の雄花と雌花を咲かせます。
〈みどりのくすり箱〉(102)タブノキ
名の由来に「霊の木」説
クスノキ科常緑高木のタブノキは、幹の太さが直径1メートル、高さは30メートルにもなる巨大な木で、春に黄緑色の小さな花が咲き8~9月ごろ、黒い実をつけます。
<みどりのくすり箱>ハクモクレン
強い香り 鼻薬や香水に
中国原産で、樹高5~15メートルと高く、葉は肉厚で長さも10センチあり、3~5月に白色の花を上向きに咲かせます。ハクモクレンは白い花のモクレンのことで、紫色の花のものはモクレンと言い、別の植物になります。
<みどりのくすり箱>ミツマタ
紙の原料として活躍
ジンチョウゲ科植物のミツマタは枝が三つに分かれる様子から、漢字で「三叉」と書きます。3~4月頃、葉が出る前に球状に開花し、花びらのように見える萼(がく)約30片が集合し2~3センチの一つの球をつくります。
〈みどりのくすり箱〉クリスマスローズ
強力な強心剤、麻酔薬に
クリスマスローズは「クリスマスの頃に咲くバラ」という意味でその名が付けられました。日本でも育てやすく、見た目もかわいらしいので、近年では観賞用やガーデニングとして人気があります。
〈みどりのくすり箱(95)〉シュウカイドウ
かゆみやのどの痛みに
「臥(が)してみる秋海棠(シュウカイドウ)の木末かな」 この句は病床でシュウカイドウを眺めている様子を、正岡子規が亡くなる前の明治35(1902)年の秋に詠んだものです。
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