2019年佐賀県内の選挙
<展望>1市2町で首長選
2019年の佐賀県内の首長選は、2月3日投開票の藤津郡太良町長選を皮切りに1市2町で実施される。太良町長選は現職の不出馬表明を受けて、新人による三つどもえの選挙戦になりそう。2月の鳥栖市長選は現職と新人が立候補を表明、統一地方選となる4月の杵島郡大町町長選は現職が出馬を表明している。議員は4月の県議選のほか、3市5町で改選を迎える。
市町 | 告示日 投開票日 |
---|---|
上峰町 (議員・定数10) |
1月8日 1月13日 |
太良町 (町長) |
1月29日 2月3日 |
鳥栖市 (市長) |
2月10日 2月17日 |
県議選 (定数38) |
3月29日 4月7日 |
多久市 (議員・定数15) |
4月14日 4月21日 |
伊万里市 (議員・定数21) |
4月14日 4月21日 |
鹿島市 (議員・定数16) |
4月14日 4月21日 |
基山町 (議員・定数13) |
4月16日 4月21日 |
大町町 (議員・定数10) |
4月16日 4月21日 |
江北町 (議員・定数10) |
4月16日 4月21日 |
参院議員 (13年選出) |
7月28日 任期満了日 |
太良町 (議員・定数11) |
8月10日 任期満了 |
<鳥栖市>2月17日投開票 現職と新人一騎打ちへ
鳥栖市長選は、現職の橋本康志氏(62)=本町・3期=と、新人で鳥栖市の元市民環境部次長の槙原聖二(せいじ)氏(54)=萱方町=が立候補を表明し、4期連続の選挙戦になる見通しだ。
橋本氏は鳥栖駅周辺整備を財政見通しの厳しさから白紙に戻すなど昨年9月以降、次々に課題が浮上する大型事業の対応に追われた。12月市議会で4期目への思いを聞かれ「市民の暮らしの向上と市発展に誠心誠意努めてきた」と強調、「市が進める各事業の最高責任者としてそれぞれが抱える課題を解決し、一定のめどをつけたい」とした。
槙原氏は昨年11月15日付で退職し、同27日に会見した。出馬の理由を「鳥栖市は高いポテンシャルを持ちながら生かし切れていない」とし、「対話による開かれた市政を目指す」と話す。退職前は次期ごみ処理施設を担当していた。大型事業は鳥栖駅周辺整備や市庁舎建て替えは「推進」の立場と説明し、財政状況を見ながら優先順位を検討するとしている。
市長選は2月10日告示、17日投開票の日程で実施される。
<太良町>2月3日投開票 新人の三つどもえか
任期満了に伴い1月29日に告示される藤津郡太良町長選は12年ぶりに選挙戦になるとみられている。前副町長の永淵孝幸氏(70)=大川内=とまちづくり団体理事長の山口一生(いっせい)氏(35)=伊福=、前町議の田川浩氏(54)=亀ノ浦=の新人3人が無所属での立候補を表明しており、三つどもえになりそうだ。
現職の岩島正昭氏(72)=3期=が昨年9月、次期町長選に立候補しない意向を示したことで、新人が相次いで出馬を表明した。地域行事への参加や、つじ説法などで動きを本格化させている。
永淵氏は副町長職を10年務めた経験をアピールし、定住促進に取り組んできた現町政の継続を訴える。山口氏は1次産業を軸にした地域振興や関係人口の増加で豊かに暮らせる地域づくりを目指す。田川氏は海や山の幸を生かした積極的な企画で、町の長所に磨きをかける活性化を主張する。
町長選は2月3日に投開票される。前回と前々回は無投票だった。
<大町町>4月21日投開票 水川氏が再選出馬へ
杵島郡大町町長選は現職の水川一哉氏(61)=福母・1期=が立候補を表明している。今のところ水川氏以外に動きはない。
水川氏は昨年12月の町議会で「安心安全、子育て支援、教育、福祉に力を注ぎ、魅力ある住みたい町にするため2期目に挑戦したい」と表明した。
水川氏は武雄高-久留米大商学部卒。1981年に大町町職員になり、企画課長、産業振興課長、総務課長などを務めた。2015年の町長選に町職員を辞職して立候補し、現職と別の新人と3人で争って初当選した。
町長選は統一地方選に合わせて4月16日告示、21日投開票の日程になっている。
<市議・町議選>上峰皮切り 3市5町改選
佐賀県内では今年、多久、伊万里、鹿島の3市と、三養基郡の上峰、基山、杵島郡の大町、江北、藤津郡太良の5町で任期満了に伴う議員選挙が行われる。このうち大町町は町長選と同時に実施される。
投開票日は上峰町が1月13日、多久市、伊万里市、鹿島市、基山町、大町町、江北町は統一地方選となり4月21日、太良町は8月10日の任期満了日前の30日以内に実施される。告示日は市は投票日の7日前、町は5日前。
改選に伴い2市が議員定数を削減する。多久市は1減の15、伊万里市は3減の21になる。
<県議選>4月7日投開票 10選挙区で無投票も
任期満了に伴う佐賀県議選は13選挙区で38議席を争う。現職34人、元職2人、新人5人の計41人が立候補する見通しで、他にも出馬を模索する動きはあるが、定数が最も多い佐賀市を含む10選挙区で無投票になる可能性が出ている。現時点で選挙戦が確実なのは鳥栖市、唐津市・東松浦郡、三養基郡の3選挙区にとどまっている。
県議会で最多の27議席を占める自民党は、現職25人と、引退する唐津市・東松浦郡の現職に代わる新人1人、神埼市・郡の新人1人の公認を決定し、鳥栖市の新人1人を推薦した。佐賀市の現職1人は公認申請の取り扱いを協議している。国民民主党は佐賀市の現職2人に加え、鳥栖市で新人1人を公認。公明、共産両党はそれぞれ佐賀市と唐津市・東松浦郡の現有2議席、社民党は佐賀市の1議席確保を目指す。
無所属では多久市の現職1人、三養基郡で元職と新人の計2人、唐津市・東松浦郡で元職1人が出馬する見通し。神埼市・郡の現職は不出馬を表明している。
県議選は3月29日告示、4月7日投開票の日程で実施される。