第44回 佐賀広告賞
金・銀・銅賞作品のご紹介
活気が街にだんだんと戻りつつあります。これまでコロナのために中止・縮小となっていた「唐津くんち」と「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」が、昨年3年ぶりの通常開催となりました。今春には九州最大規模といわれる「SAGAアリーナ」と、JR佐賀駅高架下の「サガハツ」がオープンし、8月には「佐賀城下栄の国祭り」が4年ぶりに開催されました。来年には「国体」から改称されて最初の「国民スポーツ大会」が佐賀で始まります。いつもの暮らしに戻り、新たなモノ・コトを生みだそうとする気分が街全体から感じられるような気がします。
今回の入賞作品からも、コロナ以後という新たなフェーズへ向かう気分が感じられました。プリンティングメディア部門「七つの島ダイヤリー」には、県内離島の自然の風景が巧みな構成で表現され、その美しさにハッとさせられました。テレビ部門「安永の歴史アニメーション」やラジオ部門「北島イメージソング」によるノルタルジックな表現には、地域とともに歩んできたそれぞれの歴史を共体験できるような特徴があり、審査員の間で高い評価を得ました。
いつもの暮らしの中に本当に大事なものがある。コロナ禍を経て誰しもが気づいたことではないでしょうか。今、目の前に存在する人、モノ、自然、文化を大切にし、それらを従来とは異なる視点から捉え直し、新たな価値を地域とともに生み出してゆく、そうした“共創”の理念が今年の入賞作品に共通していたと思われます。
佐賀大学 芸術地域デザイン学部 芸術地域デザイン学科 世利幸代
新聞の部
<金賞> 竹下製菓
【おかえり。ただいま】

佐賀新聞サービス
ずっと愛されてきたブラックモンブランが、大切な家族の絆として描かれた心温まる作品。紙面を上下に
大きく使った巧みな表現が新聞広告ならではで面白いと高く評価されました。
<銀賞> 祐徳自動車
【私たちはワンチーム(90周年記念広告)】

佐賀新聞サービス
地域に根ざしたグループ企業を野球チームに見立て大胆かつコミカルに表現。企業年度が背番号だったり、特徴的なチーム紹介など、見た人の心を惹きつける作品です。
<銅賞> 九州佐賀国際空港活性化推進協議会
【THE 佐賀空港「最強説」】

佐賀広告センター
電車の中吊り広告を思わせるデザインが、新聞に掲載される違和感が斬新で面白く、インパクトとともに内容にも引き込まれてしまいます。
テレビの部
<金賞> 安永
【安永の歴史アニメーション篇】
サガテレビ
明治、大正、昭和、平成と激動の時代を乗り越えてきた歴史を、レトロな映像で魅せた作品です。一見シンプルなアニメーションですが、お客様に対する真摯な姿勢が高評価につながったCMです。
<銀賞> 神埼市企画課
【神埼市「神埼桑菱茶」PRCM】
ビープラスト
きれいな映像とともに桑菱茶をPRした完成度の高い作品です。ミステリアスなナレーションには、桑菱茶の世界に引き込まれるようで興味をそそられます。
<銅賞> 朝日I&Rリアルティ
【朝日I&Rリアルティ「あ」が多いTVCM】
ビープラスト
軽快なリズムとダンスが印象的で、一回見るとやみつきに。ほぼ社名のみの歌詞ですが、「あ」が多いというオチに、ついつい数えたくなります
ラジオの部
<金賞> 北島
【北島イメージソング】
佐賀広告センター
ここちよい優しい歌声が、多くの審査員の心を捉えた作品です。北島の「はなぼうろ」「まるぼうろ」、どちらも買って帰りたいなと思わせます。
<銀賞> 佐賀県交通政策課
【さがバスまるっとフリーデイCM】
佐賀広告センター
「水曜、日曜バス無料」とダイレクトに分かりやすく伝わってきます。イントロ部分から注目させつつきっちり正確に記憶に残るCMです。きっと、みんなバスに乗ったはず。
<銅賞> 竹下製菓
【知らんけど篇】
エンターアイ
ナレーションの「知らんけど」に、ツッコミを入れたくなります。軽やかな商品紹介でしっかりと興味を引いたところで最後にボケとツッコミが小気味よいです。
プリンティングメディアの部
<金賞> 佐賀県さが創生推進課
【七つの島ダイアリー】

佐賀広告センター
唐津市にある七つの島を題材に、そこに住む島民の日常と営み、さらには息遣いまでもが伝わるような写真と文章の構成が秀逸。タイトルどおり、七島七編の日記(ダイアリー)がここにあります。
<銀賞> 佐賀県文化課
【「建築の建築」図録】

エンターアイ
唐津が生んだ偉大な3人の建築家。その生涯を、近代日本の社会、経済、文化を築いた数々の建物とともに辿る読み応えのある冊子で、教本として良いほどの出来栄えです。
<銅賞> 江北町役場
【江北駅 B2ポスター】

佐賀広告センター
夕焼けを背景にした駅にたたずむ電車の構図が印象的です。通勤・通学、実家への里帰りなど、帰ってきたという安心感と、包み込むような優しさが感じられるポスターです。
映像メディアの部
<金賞> 佐賀県立名護屋城博物館
【黄金の茶室PRムービー】

佐賀広告センター
栄華を極めた肥前名護屋城「黄金の茶室」と名護屋城下の様子を紹介するハイクオリティなアニメーションに目を奪われます。
<銀賞> 佐賀県人権・同和対策課
【県庁class支え愛動画】

エンターアイ
みんなが少しずつ勇気を出せば、少しずつ世の中は変わっていく。小学生の日常にある出来事を、同じ小学生が見ることで何を感じるだろうか、という作品意図がよく伝わるアニメーション作品です。
<銅賞> 祐徳観光商店連盟
【錆びることなき鮮やかな街】

佐賀新聞サービス
テンポ良い曲と耳に残る歌詞、カット多めの映像が祐徳稲荷神社門前商店街の賑わいを印象付けます。見終わっても思わず口ずさんでしまいます。
Webメディアの部
<金賞> 太良町森林組合
【太良町森林組合HP】

ビープラスト
太良の豊かな自然が美しい映像でダイナミックに映し出されています。森林がもたらす恩恵や、そこに
従事する人々の思いなど、写真と簡潔な言葉で鮮やかに訴えかけてきます。
<銀賞> 佐賀県文化課
【着る伝承芸能!アパレルブランドグッズ販売サイト】



佐賀広告センター
「伝承」を「DENSHOW」と表現、脈々と受け継がれてきた伝承芸能が時代のニーズに応じ多様な変化をとげ、現代そして未来につながっていく力強いメッセージが印象的です。
<銅賞> 佐賀県交通政策課
【コラム「あるこ。」配信】

佐賀広告センター
歩くことで再発見できる佐賀の魅力を、多くの人と共有し、また歩こうと思わせるしかけがすばらしい。歩く喜びを感じられる作品です。