さが 心のバトン③

会うことこそが川柳の魅力

「卑弥呼の里川柳会」代表 真島久美子さん

 

 新型コロナウイルスの影響は、川柳をはじめ文芸の世界にも及んでいます。多くの川柳大会が中止される一方、誌上大会に変更することで継続するケースも目立ちますが、「卑弥呼の里川柳会」代表の真島久美子さん(神埼郡吉野ヶ里町)は、毎年7月に開いている女流大会を中止しました。

 川柳大会に参加するために、全国を駆け回っていた真島さん。「入選しなければ」というプレッシャーとの闘いでしたが、大会がなくなって初めて、なぜ参加し続けてきたかに気付いたといいます。「入選することではなく、柳友と会って話をすることが楽しみだったんです。誌上大会で句だけもらっても、むしろ会いたくなるだけ」。迷うことなく、女流大会中止を決めました。

 佐賀番傘川柳会副会長を務めた故・真島清弘さんを父に持ち、4歳から川柳を始めました。県内の川柳愛好者とは長い付き合いで、「みんな家族のような存在」。全国の柳友や〝家族〟と、いつになったら以前のような交流ができるのか。コロナ禍がもたらした影響の大きさを痛感しています。

 「コロナ」「マスク」「自粛」を題材にした川柳があふれた時期もあり、選者として「もっと前向きな句が読みたい」と願います。〝賞味期限〟が短く、「消える文芸」と呼ばれる時事川柳ですが、いい句は時代を超えるという信念があります。川柳の持つ「出会い」の力を信じて、コロナ禍を経ても生き残る句を詠むことが、大きな目標です。