早稲田大の名物行事「100キロハイク」にならった「早稲田の聖地さが・大隈重信100年ハイク」が4日、多久聖廟(せいびょう)(多久市)―大隈重信記念館(佐賀市)の約29キロのコースで開かれた。早稲田佐賀高(唐津市)の1年生約250人が踏破に挑んだ。
大隈の没後100年に合わせた顕彰事業「大隈重信100年アカデミア」の一環として県が初めて開いた。多久聖廟近くであった開会式では、同校の島本幸三校長や山口祥義知事が「これから早稲田佐賀の伝統になっていく行事。大隈侯を育てた佐賀の大地をしっかり踏みしめて歩こう」と激励した。
「100キロハイク」を主催する学生サークル「早稲田精神昂揚会」も東京から駆け付けて気勢を上げた。午前9時過ぎ、生徒たちは本家と同様に仮装してスタート。牛尾梅林、牛津総合公園、県立森林公園を経てゴールを目指した。途中、早稲田大校友会佐賀支部(支部長・中尾清一郎佐賀新聞社社長)と高校吹奏楽部が校歌と応援歌の演奏でエールを送った。
生徒たちは7~8時間かけて大隈重信記念館に到着。東京都出身の山本菜月さんは「田んぼと川がきれいで気持ちよかった」と笑顔を見せた。鶴川千扇(ちおう)さん(長崎県出身)は「文化部なので歩けると思わなかった。友だちに引っ張ってもらってゴールできた」と充実感を漂わせた。(市原康史、草野杏実)