観光業のDX化について講演した宮﨑知子さん(右奥)=唐津市の大手口センタービル

 観光業に関するDX(デジタルトランスフォーメーション)をテーマにしたセミナーがこのほど、唐津市の大手口センタービルで開かれた。温泉旅館「陣屋」(神奈川県)の代表取締役の宮﨑知子さんが講演。予約や従業員の出勤状況を管理するシステムの導入など、働き方改革と接客サービスの向上の取り組みを紹介した。

 市DXイノベーションセンターの主催で、市内の旅館や飲食店の関係者ら44人が参加した。宮﨑さんは、2009年に夫婦で旅館の事業承継をしたことを説明し、「当時は予約や仕入れ食材の情報も全て手書きで、共有されていなかった」と振り返った。

 独自の管理システムの導入といった取り組みを挙げつつ、「スタッフを単純作業から解放し、接遇に力を入れたかった」と狙いを指摘。組織内での情報開示の重要性なども示し、「組織がフラットになり、仕事の効率化につながった」と強調した。(横田千晶)