有明海の干潟の生物について学んでいる佐賀市の「東よか干潟ラムサールクラブ」の小中学生がこのほど、年間の活動成果を発表した。野鳥観察や干潟の近くに落ちているごみの調査、有明海の食材を使った料理体験などを紹介し、「豊かな干潟の環境を守りたい」との思いを語った。
NPO法人有明海ぐるりんネットが主催したシンポジウムで発表した。沿岸のごみを分別すると、分解されにくいビニール袋やプラスチック片などの海洋ごみが多く見つかったことを報告し「生態系に及ぼす影響を考えると、プラスチック製品に頼りすぎているかもしれない」と意見を述べた。
地元の食生活改善推進協議会とともに、エビのかき揚げやクラゲとキュウリのごまあえなどの調理も体験した。東与賀小6年の古川愛華さんは「料理が好きで、かき揚げは特においしかった。有明海の干潟の恵みについて初めて知ったことも多かった」と話した。
シンポでは、筑後川の働きや有明海の生態系の保全などについての報告があった。(中島幸毅)