ベンチ型の自動運転車両「パートナー・モビリティ・ワン」を体験する来場者ら。県職員や開発元の久留米工業大の関係者らが仕組みなどを説明した=佐賀市のJR佐賀駅南口広場

 佐賀県は22日、佐賀市のJR佐賀駅南口広場でベンチ型の自動運転モビリティー(乗り物)の試乗体験会を開いた。参加者から聞き取った感想を、車両の改善に役立てる。

 県は県内を先端技術の実証フィールドにする方針を掲げている。車両は久留米工業大と同大発のスタートアップ(新興企業)「ル・デザイン」が開発し、1月末から吉野ケ里歴史公園(神埼市郡)での運用が始まっている。

 吉野ケ里歴史公園以外での試乗会は県内では初めてで、駅の利用者らが時速2キロ強でゆっくり進むベンチ型の車両を体験した。車両は衛星利用測位システム(GPS)などを用いて自動で広場を一周。兵庫県から出張で訪れたという会社員の男性(57)は「のんびりしていていい。法規制などの課題もあると思うが、街中も走れるようになれば、地域の活性化にもつながるのでは」と話した。

 試乗は無料で、24、25の両日も午前11時から午後4時まで開く。(大橋諒)