医師で作家の鎌田實さんとミズ・溝上薬局が共同で取り組む「がんばらない健康長寿実践塾」の第12回講演会が15日、佐賀市文化会館で開かれた。約800人が来場し、テーマの「認知症にならない生き方」について学んだ。
鎌田さんは、80~90代の認知症発症率を示し、睡眠時間の過不足や睡眠時無呼吸症候群が発症と密接に関わっていることを説明。高血圧やストレス、喫煙習慣なども発症リスクを高めることを指摘した。「予防には質の良い睡眠や生活習慣の改善が必要」と強調し、野菜と発酵食品を積極的に摂取したり、スクワットやウオーキングといった運動で筋肉を鍛えたりするよう促した。
また、「嫌なことや失敗を楽しむなど心に余裕を持つことも予防につながる」と説いた。体を動かしながら頭を使う「コグニサイズ」の実演もあった。初めて参加した長崎県のアンダソン幸子さんは「健康の話だけでなく人としての生き方も考えさせられ、感動した」と話した。(伊東貴子)