18日からリーグ最終盤の戦いが再開するVリーグ。久光は栄絵里香のトスワークで攻撃陣の奮起に期待がかかる=2月15日、佐賀市のSAGAプラザ

 バレーボール女子・Vリーグ1部(V1)は18日にリーグ戦が再開する。リーグ連覇を目指す久光スプリングス(鳥栖市)は、15勝7敗で4位。ファイナルステージ(最終順位決定戦)進出に向け、負けられない戦いが続く。

 ここまでの22試合は、毎週同一チームとの2連戦だったが、残り11試合は対戦カードが変わる。久光は18、19の両日、東レアローズ(滋賀)と岡山シーガルズと対戦。スタイルが大きく異なるチームと対峙(たいじ)することになり、酒井新悟監督は「2チーム分の対策をしなければならない。やりにくさはある」と口にした。

 久光は5日にデンソーエアリービーズ(愛知)に勝利して5連勝を飾った。指揮官は「まだまだ成長過程」と評したが、着実に手応えを感じている。ここ数試合は荒木彩花、濵松明日香のミドルブロッカー(MB)陣が好調で、その攻撃を生かすセッターの栄絵里香の安定感が光る。

 「厳しい場面で真ん中(MB)で決められるのはいいチーム」と酒井監督。トスのテンポを重視する栄は「どんな状況でも(打ちに)入ってきてくれる。安心して上げられる」MB陣を積極的に使い、相手ブロックが厳しくなればサイドのアタッカー陣に回す。5連勝のスタートとなった1月22日の埼玉上尾メディックス戦後に、「自分たちのいい形をつくることができた」と胸を張った。

 栄は昨季、リーグのベスト6に選ばれた。「自分がコートに立ってチームを勝たせる」と気合を込めて臨んだ今季も、変幻自在のトスワークで相手を翻弄(ほんろう)する。4連敗を脱した1月の日立Astemoリヴァーレ(茨城)戦後には「相手が勝たせてくれるわけではない。自分たちで(勝利を)もぎ取りにいかないといけない」と強調した。

 チームのアタック決定率は40・9%で12チーム中3位。好調なMB陣に加え、リセ・ファンヘッケらサイドアタッカー陣の決定率をさらに向上させることが上位進出への鍵を握りそう。攻撃陣のタクトを振るう栄のトスワークから目が離せない。(小部亮介)