国際味覚審査機構(本部・ベルギー)の優秀味覚賞の秋の審査会で、佐賀市の「豊穣」の甘酢漬けしょうが「初恋ほのか」が三つ星を受賞した。社長の元村和枝さん(58)は「この作り方でいいんだと自信になった」と喜ぶ。
同機構は製品の品質向上を目的に年に2回、世界各地の食品や飲料品を評価している。ミシュランガイドなどで認められたシェフやソムリエが審査員を務め、第一印象、外観、香り、味、食感(飲料品は後味)の5項目で評価。受賞製品には一つから三つまでの星が付けられる。
元村さんは知人を通じて審査を知り「自分の商品がどれだけのものか試したい」と出品。1月に同機構からメールで三つ星を知らされた。「取れたらいいなと思ってはいたが、びっくりした」と振り返る。
初恋ほのかは長崎県産のしょうがを1センチ角と大きめに切っているのが特徴で、歯応えがよく、ピリ辛で甘酸っぱい。審査5項目のうち食感が95・5%と最も高い評価となり、元村さんは「自信がある部分だった」と話す。
同機構によると、出品数や受賞の割合などは非公表だが「三つ星は出品数の1割ほど」という。受賞すると3年間有効なライセンスが与えられ、製品PRに使うことができる。
元村さんは昨年2月に起業したばかり。「販路を広げて、佐賀にはこんなものがあると伝えられる商品にしたい」と抱負を語る。
商品は100グラムが2200円、150グラムは3200円。ウェブサイトで購入できるほか、佐賀市内の道の駅などで販売している。(草野杏実)