参拝客の足元に灰を振りかけて厄払する「灰振り祭り」が11日、唐津市の湊疫神宮で行われた。県内外から家族連れなどでにぎわい、無病息災を祈った。
祭りは神功皇后が朝鮮への出航の際、サカキを立てて安全祈願し、サカキの灰を振ると玄界灘の波が穏やかになったとの言い伝えに由来する。みこしが浜地区の御旅所へ向かう「お下り」は3年ぶりで、例年通りの開催となった。
灰振り役を務めるのは、数え年で41になった前厄の男性でつくる「湊厄年会」の18人。鹿児島など県外からも駆け付け、そろいの法被姿で運営を支えた。昨年11月から準備を進めてきた会長の伊藤亘さん(39)は「祭りのおかげで、地元同士で集まれる良い機会になっている」と話す。
家族や子どもと参拝していた徳永杏奈さん(25)=玄海町=は「もうすぐ出産を控えているので、見守ってくださいとお願いしました」と笑顔を見せていた。(横田千晶)