“子育てあるある”の中でも特に負担を感じて頭を抱えている方も多いんじゃないかなと思うのは、子どもの急な発熱。特に近年は「発熱」と聞くだけで緊張感が走りますよね。

 熱があるだけで保育園は行けなくなるし、事前にわからないので仕事の調整なんかも困ります。そんな時どうされてますか?

 ママが仕事を休んだり、どうにか都合つける家庭が多い気がします。わが家でも以前までは暗黙の了解で、いや了解ではなかったと思う。「ママ」が休むのが当たり前だった。

 でも、やっぱりそれは違う。共働きで仕事をしている以上、どちらも職場での役割があり、簡単に休めるわけではないんだよね。だから、最近はまず夫婦で話し合って、決めるようにしている。

 「明日は午前中はなんとかなるから、午後から調整できない?」「明日は有給で休めるけど、明後日は調整できない?」「難しい時は○時~○時の間だけ、実家や「じぃじ、ばぁば」にお願いしてみようか?」、そんな感じ。今回も発熱でそんな話し合いをした。

 そんな翌日の出社。エーワンという印刷会社の営業をしている私。朝礼で家庭の状況を報告し、営業会議へ出席した。「やっぱり休みづらいよなー。申し訳ないなー」と思ってた時、社長からこんな言葉をかけてもらった。「昼から休め。その方がいいと思う。今パパとして子育て頑張ってる片桐くんは素敵なことだと思う。子育てが落ち着いたと思ったら、今度は親の介護で色々とあるかもしれない。人生うまくなってるとよ。大切なのは、その時にちゃんと対応できる人間であるかどうか。そして、そういう従業員の状況を理解できる企業じゃないといけない」と。

 本当にこの言葉に救われるし、泣ける。ありがたくてしょうがない。私だけではなく、子育てをしているすべての親が、同じように救われる気がした。子育ては、決して当事者の親だけがしているものではない。親戚や友人、知人が助けてくれたり、会社がこうやって理解してくれたり、地域で見守ってくれる大人たちがいたり、子どもたちが安心して暮らせるような制度を考えてくれる人がいたり…。結局、社会みんなで子育てやってるじゃないか!

 これから、さらに「子育てし大県“さが”」にするためにも、こんな理解のある社長さんが増えていったらいいなぁと強く願う。

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 (パパ記者・片桐亮=いまパパ~いまりパパネットワーク~代表)=片桐さんのコラムは随時掲載しています。