県有明海漁協の職員からノリの状況を聞く坂井英隆市長(右から2人目)=佐賀市提供

 有明海の佐賀県産養殖ノリの色落ち被害が深刻化している問題を受け、佐賀市の坂井英隆市長は17日、佐賀市沖の漁場を視察した。坂井市長は「非常に厳しい状況にあると改めて感じた。関係機関と密に連携しながら、できる支援、対応を検討したい」と話した。

 坂井市長や白井誠副市長らが視察した。佐賀市川副町の戸ヶ里・寺井津漁港の早津江川河口から乗船。河口から6キロ地点にある栄養塩が比較的届いている漁場と、そこから1、2キロ沖にある栄養塩があまり届いていない漁場をそれぞれ視察し、約1時間半かけて状況を確認した。

 網を揚げて色落ちや生育状況を見たり、乾燥させたノリの食感を確認したりしたといい、視察後の取材に対し坂井市長は「(被害は)漁場によって違うと感じた」と話した。このタイミングでの視察について「先週から漁協と調整を続けていた」とし、漁業者への支援は「佐賀市としてできることをやっていきたい」と語った。(草野杏実)