新しいガイドコースを確認するボランティアガイドら関係者=伊万里市の大川内山

ガイドツアー用の地図を作った伊万里市観光ボランティアガイドの会の山口忠行会長(右)と石田恵子副会長=伊万里市の大川内山

 伊万里市観光ボランティアガイドの会(山口忠行会長、30人)は、江戸時代に鍋島藩窯があった大川内山に新しいガイドコースをつくった。昔からある裏道を歩いて史跡を巡り、「秘窯(ひよう)の里」へのタイムトラベルを楽しんでもらう趣向だ。21日からツアーを始める。

 ガイドの会は2006年に発足した有志の集まりで、観光名所の歴史や魅力を訪れた人に伝えている。大川内山では主な史跡を30分かけて巡るコースがあるが、コロナ禍で利用者が減ったことから新しいコースを設けた。感染対策として、ガイドの声を聞くためのワイヤレスイヤホンを取り入れた。

 新たなコースは江戸時代の古地図をもとに、かつて職人や役人が行き来したと思われる道を1時間半かけて巡る。137メートルあったとされる登り窯跡や藩役宅跡、江戸期の石垣など従来のコースになかった見どころも通る。

 現在では路地裏となっている狭い道を歩くため、参加者数は1回8人までに限定した。山口会長(74)は「今の暮らしを垣間見ながら、昔の人々の営みに思いをはせることができる。豊かな自然と歴史を誇る大川内山の新たな魅力を感じてほしい」と話す。

 参加料は、オリジナルマップや土産品、保険料込みで1人2千円。1月は21、22日のいずれも午後1時半からで、19日までに予約が必要。2月からは随時予約を受け付ける。申し込み、問い合わせはガイドの会、電話・ファクス0955(22)7934。(青木宏文)