読まれた三重津かるたを探す中川副小の児童たち=佐賀市の中川副公民館

手を伸ばしてかるたを取る中川副小の児童=佐賀市の中川副公民館

 世界文化遺産「三重津海軍所跡」にちなんだかるた大会が12日、佐賀市川副町の中川副公民館で開かれた。中川副小3年生18人と地域住民約30人が、地元の魅力が書かれた札を取ろうと競い合った。

 大会は新型コロナウイルスの影響で2年間中止が続き、3年ぶりに実施された。小学生と大人に分かれてリーグ戦で競った。「凌風丸日本初の実用蒸気船」「海苔船がせわしく行き交う早津江川」といった札を、参加者は「はいっ」と声を張り上げて取った。

 小学生と大人のそれぞれのリーグで一番多く札を取ったチームによる代表者戦は白熱し、28―27で小学生チームが制した。3年の竹下創大(そうた)さんは「大人チームには負けると思ったけど、ぎりぎりで勝ててうれしかった」と声を弾ませた。實松時徳さんも「連続で札が取れて楽しかった」と喜んでいた。

 「三重津かるた」は2015年に三重津海軍所跡が世界文化遺産に登録されたことを受け、博愛の里中川副まちづくり協議会が約1年かけて作った。大会は郷土愛を育み、地域活性化につなげることを目的に19年から開催している。(草野杏実)