佐賀県内で主に生育された肉用子牛の初競り=多久市のJAさが畜産センター(JAさが提供)

 佐賀県内で主に生育した肉用子牛の初競りが8、9の両日、多久市のJAさが畜産センターで開かれた。1頭当たりの平均落札価格(税込み)は64万9246円で、前年同月より10万1262円安かった。新型コロナウイルス感染拡大などの影響で高級牛肉の需要が戻らない中、価格は伸びなかった。

 県内に加えて福岡県からも、繁殖農家が黒毛和種計約520頭を出品し、肥育農家約200人が値段を付けた。最高価格は去勢牛の116万500円だった。

 同センターの担当者は「発育がいい子牛がそろっていたが、新型コロナが収束せず高級牛肉の需要がまだまだ戻ってきていない」。その上で「ウクライナ情勢で餌代が高騰しており、高く購入しづらいという背景もある。今後の見通しはつかないが、事態が改善してほしい」と語った。(大田浩司)