佐賀市は、地元産のスギの間伐材を配合したコピー用紙「佐賀の森の木になる紙」を全庁で調達したとして、「第23回グリーン購入大賞」の行政・民間団体部門で大賞と農林水産大臣賞を受賞した。大賞は2011年以来2度目で、自治体が大賞に2度選ばれたのは初めて。

 市は09年、購入費の一部が間伐材を出荷した森林の所有者に還元される仕組みのコピー用紙を、九州で初めて全庁的に導入した。間伐による森林整備で木が育ち、二酸化炭素の吸収量が増加。用紙は現在、県庁や県立高、他の市などでも使われており、取り組みの継続性や成果を出している点などが評価された。

 表彰式は昨年12月、東京都で開かれた。市契約監理課は「2度目の受賞は大変光栄でありがたい。コピー用紙を買うことが森林をよくすることにつながるため、取り組みをもっと広めたい」と話した。

 同賞は環境に配慮した製品を購入するグリーン購入の普及、拡大に取り組む団体を表彰するもので、普及啓発や情報提供などを行う「グリーン購入ネットワーク」が1998年に始めた。市は2011年、「佐賀の森の木になる紙」の前身となる「木になる紙」を全庁一斉に導入したとして、大賞と環境大臣賞を受賞した。(草野杏実)