秋芽ノリ3回目の入札で出品のりの状態を確かめる商社の担当者ら=佐賀市の佐賀海苔共販センター

 佐賀県沖の有明海で養殖した秋芽ノリの今季最後となる3回目の入札会が8日、佐賀市の県有明海漁協で開かれた。赤潮や少雨などで栄養塩が不足し、今回を含めた累計の販売枚数、販売額ともに昨季の半分に落ち込む不作となった。漁協は1月2日から張り込んだ冷凍網ノリで挽回を期している。

 累計販売枚数は2億7779万枚、累計販売額は37億1133万円と大幅に減少した。

 3回目の販売枚数は前年同期比82・1%減の4178万枚、販売額は同75・6%減の6億1153万円だった。平均単価は1枚14円63銭で前年同期より3円87銭高かった。

 秋芽ノリは赤潮が県沖全域で発生し、雨が少なかった影響で栄養塩が不足した。海水温が高めで推移した東部を中心にアカグサレ病も拡大した。張り込んだ網は期限を待たずに撤去したことなどから販売枚数が減少した。

 (大田浩司、中島野愛)