神奈川県で11月中旬に開催された高齢者のスポーツと文化の祭典「ねんりんぴっく」で、弓道交流大会に出場した佐賀県代表チームが優勝を果たした。選手や江口洋一監督らは「全員の力が結束した結果。佐賀の名を全国に広めることができた」と喜んでいる。
チームは予選では選手たちの調子がなかなか上がらなかったものの、7位になって決勝に進むことができた。「ここが勝負の分かれ目」と挑んだ決勝トーナメント1回戦は地元の神奈川県と対戦。“アウェー”となったが、終盤まで的中数で並ぶ接戦を繰り広げた。
最後の1射を任せられたのは、チーム最年長の草場光男さん(79)。矢を構えている間、「緊張はなく家族や仲間の顔が頭の中に浮かんだ」という。平常心で放って見事的中し、勝利を収めた。接戦を制して勢いに乗り、優勝をつかんだ。
県庁をこのほど訪れ、県SAGA2024・SSP推進局の宮原耕史局長に優勝を報告した。宮原局長は「大変喜ばしい結果。皆さんの頑張りは競技に取り組んでいる現役の選手にも力になる」とたたえた。草場さんは「体が元気な限り、まだまだ弓道を続けたい」と語った。(中村健人)