2020年に交流サイト(SNS)で中傷され命を絶った女子プロレスラー木村花さんの母響子さん(45)が11日、佐賀県庁を訪れ、インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷に関する条例制定を山口祥義知事に要望した。
木村さんはNPO法人「リメンバー・ハナ」を設立し、誹謗中傷を受けた被害者救済を訴えている。要望書では被害者に寄り添った支援や、正しくインターネットを活用する知識と能力(ネットリテラシー)を県民が身に付けることが急務と指摘。被害者の相談体制整備や、県民のネットリテラシーを向上させる施策を盛り込んだ条例を制定するよう求めた。
木村さんは全国の自治体を訪れて要望活動を行っており、群馬県と大阪府が条例を制定しているという。木村さんは「SNSで傷つく人をなくすために、できることを一つ一つ積み重ねたい」と話した。(江島貴之)