ロシアの侵攻を受けるウクライナの支援などに役立てようと、佐賀北高(佐賀市)の生徒会が7日、文化祭で募金を呼びかけた。全校生徒にウクライナの現状や避難民の証言を伝え、「大切なのは関心を持ち続け、知り続けること」と訴えた。
生徒たちは難民支援を行う国際NGO「難民を助ける会(AAR Japan)」佐賀事務所への取材を基に、ウクライナで取り組みが進む食糧支援や子育て支援、精神的負担を取り除くケアサポートなどを紹介した。
家族と離れて佐賀県に避難する19歳のウクライナ人女性を取材したことも取り上げ、「現地の状況や避難の大変さを質問したかったが、『ウクライナに帰りたい』という言葉を聞いてこれ以上聞けなかった」と振り返った。
ウクライナについて発表した後、「では、パキスタンやシリア、ミャンマーでは何が起きているでしょうか。私たちに今できることは何でしょうか」と問いかけ、世界の現状に目を向ける大切さを強調した。
3年の増本将一さんは「取材でパキスタンの現状を尋ねられた時、ぱっと浮かばなかった。難民について知ることがまず自分たちにできることだと実感した」と話した。(森田夏穂)