陸上女子やり投げで決勝に進出した佐賀商の中田真瑚は、4投目に自己ベストとなる47メートル68を記録し、5位入賞した。決勝進出を逃した昨年大会からの大躍進に「上位入賞を目標にしていたので良かった」と、ほっとした表情を見せた。
予選では3投目で通過標準記録の45メートルを上回ったものの、「ステップ(助走)が合わない」と首をかしげた。助走の修正に重点をおいて迎えた決勝では、1投目で45メートル90を記録して2位に躍り出た。2投目で上位選手が記録を伸ばしていく中、「自分は後半に良くなるタイプ」と焦りはなかった。
その言葉通り、3投目でさらに記録を伸ばし、迎えた4投目、右腕から力強く放たれたやりは、大きな放物線を描いて、自己ベストを1メートル近く上回る地点に突き刺さった。
38メートル31に終わった昨年の悔しさをバネに、練習に打ち込んだ。今夏の世界選手権で決勝に進んだ武本紗栄(県スポーツ協会)から、リリースのタイミングや左腕の使い方など助言ももらった。「確実に記録は伸びている」と自信を口にする。「国体で自己ベストの更新を狙いたい。そうすれば県高校記録(48メートル38)も塗り替えられる」と力強く先を見据えた。(山田宏一郎)
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