被爆体験をノートに記し、後の世代に伝えてきた中野隆三さん。語り部の活動は続けたいという=伊万里市

 伊万里市と西松浦郡有田町の被爆者でつくる伊万里・西松浦地区被爆者友の会が今夏、会としての活動を休止した。被爆から77年。会員の高齢化と減少が進む中でも語り部などの活動を続けてきたが、運営を担える人がいなくなった。佐賀県原爆被害者団体協議会(県被団協)は、活動を個人などで継続できないか模索するため、いったん解散を決めた友の会と話し合いを進めている。

 県被団協によると、ここ数年で唐津、鹿島など地域の被爆者団体の解散が相次いでいる。伊万里・有田地区の団体は6月末に解散を決め、関係先に通知した。ただ、県被団協は「組織や運営の在り方を変えてでも活動を継続してほしい」と望み、県主催の相談事業などに個人で参加できないか呼びかけたところ、一部の会員から了承を得たという。他に活動しているのは佐賀、神埼、武雄、白石の4団体となっている。

 県被団協の会員数は約120人。県健康福祉政策課によると、県内で被爆者健康手帳を所持している人は3月末現在665人で、1年前より58人、5年前からは335人減った。平均年齢は86・66歳。(青木宏文)