陸上男子800メートル準決勝 予選に続いて軽快な走りを見せる致遠館の岡村颯太(手前)=徳島県鳴門市

 予想外のレース展開についていけず、トップの背中が遠のいていった。陸上男子800メートルに挑戦して日が浅い致遠館の岡村颯太は、準決勝で1分54秒58と、予選より記録を伸ばしたが組5位。上位8人で争う決勝に手が届かなかった。悔しさを漂わせながらも、初の全国大会で「全力は出し切った」と胸を張った。

 準決勝第1組。序盤からハイペースだった予選と同じ展開を予想していた。だが、1周目はまさかのスローペース。1分50秒78の県高校記録更新を狙っていただけに焦りを感じたが、すぐに切り替えた。「記録は無理。それなら決勝に進出して、そこで狙おう」と仕掛けるタイミングをうかがった。

 しかしラスト250メートルで周囲のギアが一気に上がった。急なペースアップに遅れを取り、先頭との距離は徐々に開いていった。「仕掛ける前と後のスピードがまったく違う。レースの流れに対応できなかった」と経験の差をまざまざと見せつけられる結果となった。

 県大会前に腰のけがで3000メートル障害から転向した。わずかな期間でめきめきと力をつけ、全国の舞台まで駆け上がった。全国のレベルを肌で感じたことは、秋の国体に向け、大きな収穫となった。「どのようなレースになっても対応できるように経験を積んでいく。仕掛けられた時、前の集団に入り込む力をつけていきたい」と、さらなる躍進を誓った。(山田宏一郎)