サンタフーズが佐賀県庁の展望フロアで運営していた「さがんれすとらん志乃」。入り口には「休店」と書かれた張り紙がある=県庁

 佐賀県庁13階の展望レストランと、佐賀空港ターミナルビル内のレストランが7月31日までで営業を停止した。帝国データバンク佐賀支店によると、運営会社のサンタフーズ(佐賀市、森山俊弘代表)が新型コロナウイルスの感染拡大による経営悪化で同日で事業を停止し、自己破産申請の準備に入った。県などによると、今後の対応については未定という。

 県資産活用課によると、県庁の展望レストランは215平方メートルで地上約50メートルの展望が特徴。県庁新館が供用開始した1991年2月から2007年8月まで別の民間業者が運営した後、2008年4月から同社が使用許可を得て「さがんれすとらん志乃」を営業していた。使用許可は1年更新で、同社は県に年123万円の使用料を払っていた。

 同課は「庁舎の有効利用、県の重要施策『歩くライフスタイル』で県庁を開放している観点からも、店が閉まっている状態は好ましくない」とし、「多くの方が利用されていたレストランなので同じ形態がいいと思うが、今後の対応は決まっていない」と話す。

 佐賀空港のレストランは2008年から同社が運営を手がけ、ターミナルビルの刷新に合わせて21年8月に「さがんれすとらん志乃空港店」としてリニューアルオープンしたばかりだった。佐賀ターミナルビルの担当者は「8月の繁忙期を控える中で、お客さまに迷惑を掛けられない」と話し、営業再開に向け作業を急いでいるという。

 帝国データバンク佐賀支店によると、同社は1972年創業。佐賀市内で飲食店を運営し、2020年2月期は売上高1億7800万円を計上していたが、新型コロナによる来客減が響くなどし、22年2月期は1億円に落ち込んでいた。7月31日までで4店舗の営業を停止し全従業員を解雇しており、負債額は約1億5千万円とみられる。(北島郁男、栗林賢、大橋諒)