ぬかるんだ干潟を進む参加者=佐賀市の東よか干潟

生き物観察をする参加者=佐賀市の東よか干潟ビジターセンターひがさす

 大分県九重町の「ふるさと探検隊」の小学生11人がこのほど、ラムサール条約湿地に登録されている東よか干潟(佐賀市)を訪れて生き物観察や海洋プラスチックごみに関する学習などを行った。地元の「東よか干潟ラムサールクラブ」の小中学生8人も参加して交流を深め、互いに環境保全に対する関心を高め合った。

 九重町にはラムサール条約湿地「くじゅう坊ガツル・タデ原湿原」がある。2020年の東よか干潟ビジターセンターひがさすのオープンを機に両団体の交流が持ち上がり、コロナ禍が続く中で初めて実現した。

 干潟では、参加者は「みずたび」と呼ばれる農作業用のたびを履いて足を踏み入れた。ぬかるむ泥に足を取られながらも、懸命になって観察していた。ふるさと探検隊の中西ゆうさん(10)は「生き物が泥の中でいろんな動きをしていて、見ていて面白かった」と笑顔を見せた。

 海のプラごみを活用した万華鏡作りや缶バッジ作りも体験した。子どもたちは川を通じて山の栄養分が海にもたらされるなど山と有明海のつながりにも興味を寄せていた。東よか干潟ラムサールクラブの詫摩心美(ここみ)さん(14)は「観察するたびに、新しい生き物と出合えるのが干潟の魅力。九重町の子どもたちとも交流できて楽しかった」と満足げだった。(中島野愛)