「スタートアップゲートウェイサガ」のキックオフイベントで配信されたパネルディスカッション=嬉野市の和多屋別荘「温泉インキュベーションセンター」

 起業や新規事業を支援する佐賀県のプログラム「スタートアップゲートウェイサガ」の本年度キックオフイベントが12日、オンラインで開かれた。パネルディスカッションなどを通して、起業家が専門家とつながるプログラムの利点を紹介。約120人が視聴しビジネス創出の機運を高めた。

 パネルディスカッションには、これまで専門家の伴走支援を受けた起業家らが登壇した。障害のある人らにアートを通した新しい働き方を提案する事業所を運営している「すみなす」(佐賀市)の西村史彦さんは「事業のことばかり考え不安にもなるが、何度も担当のメンター(助言者)と話し、専門家につないでもらい、いろいろな視点での助言や知識を得られた」と成果を振り返った。

 支援する側の金融関係者は「本人には見えない角度を探して助言している」と発言し、客観的な視点でビジネスの磨き上げをサポートする点を強調した。

 本年度は7、8月に一般や学生向けプログラムを開く。9月からは先輩起業家や支援者を交えた座談会形式のイベントを開催。専門家の伴走支援プログラムは10月から実施する。(北島郁男)