請願書の採決で、委員長を除く出席議員7人全員が「趣旨採択」に賛同した佐賀市議会建設環境委員会

 佐賀市水ケ江に15階建てマンションが計画されていることに関連し、地元住民有志が佐賀市議会に提出していた請願書について、建設環境委員会(永渕史孝委員長、9人)は20日、趣旨に妥当性はあるものの、実現性が低いとして、全会一致で趣旨採択した。佐賀市議会の委員会が請願を趣旨採択するのは初めて。

 提出されていたのは「歴史的景観を守るために高度地区の拡大の検討を求める請願書」。マンション建設計画の近隣住民が、都市計画法に基づく高度地区の規制区域拡大の検討を求め、今月14日に提出していた。

 委員会では採択に賛成する意見も出た一方、「請願にそぐわないのでは」との意見も出た。委員の一人からは「高度規制を含めた都市計画法の見直し自体はあらかた共感できるが、あまりにも小さなエリアに限定した内容となっていて賛同が難しい」として、趣旨採択を選択肢に含める提案が出された。

 採決の結果、委員長を除く出席議員7人全員が趣旨採択に賛同する意思を示した。趣旨採択について、永渕委員長は「議会も注視しているとの姿勢を示すもの」と説明した。(川﨑久美子)