「玄海の避難問題を考える連絡会」の石丸初美さん(右)から質問・要請書を受け取る県危機管理防災課職員=佐賀市

 新型コロナウイルス下での九州電力玄海原発(東松浦郡玄海町)の事故発生を想定し、避難者の受け入れ先となる佐賀、福岡、長崎3県の39市町に、市民グループがアンケート調査を実施した。感染症対策をした上での避難所確保について「足りている」と回答した佐賀県内の市町は25%で、市民グループは県に原発停止を求める質問・要請書を20日付で提出した。

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 佐賀、福岡両県の九つの反原発団体などで3月に発足した「玄海の避難問題を考える連絡会」が4~6月に調査し、37市町から回答を得た。佐賀県内は避難元の唐津、伊万里、玄海の3市町を除く17市町が避難先で、三養基郡みやき町以外の16市町が回答した。

 コロナ下は密を避けるため、避難者1人当たりのスペースを広く確保する必要がある。調査結果では、県内で感染症対策をした避難所は「足りている」が4市町(25%)、「足りない」は10市町(62%)、2市(13%)がその他だった。足りないとした市町の半数は「対策を予定していない」とした。

 濃厚接触者が使う別室の確保は、11市町(69%)が「できている」、5市町(31%)が「できていない」。避難者の受け入れマニュアルは、13市町(81%)で策定されていなかった。

 市町の意見もまとめた。佐賀市は、地震などの大規模災害で市内も被害が出た場合、原発避難の受け入れはできないとし「広域避難について国、県に検討してほしい」とした。

 連絡会は20日、山口祥義知事宛てに質問・要請書を提出した。課題を抱える市町と県が協議することなどを要請し、2週間をめどに回答を求めた。県危機管理防災課の担当者は「市町の声を真摯しんしに受け止めたい」と話し、庁内で対応を検討するとしている。(円田浩二)