東京電力福島第1原発事故で避難した住民らが国に損害賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁は国の責任を認めない判決を言い渡した。全国各地で提起されている同種訴訟には、佐賀県内の避難した人も原告になっている。後続の訴訟でも国の責任は否定されていくとみられ「ありえない判決。憤りが収まらない」と語気を強めた。

 福島県いわき市から家族で避難してきた金本友孝さん(61)=鳥栖市=は、福岡地裁に提訴した原告団に加わっている。一審で国への請求は棄却されたが、控訴審が係属する。今回の最高裁の判断に関し「考えられない判決。また見捨てられて悲しい」とした上で「何も対策をしなかった国に責任はないのか。国は言い逃れすればいいという問題ではないはずだ」と指摘した。

 県によると、東日本大震災や原発事故による県内への避難者は今年4月時点で福島など8都県35世帯89人。(中島幸毅)