佐賀県は17日、佐賀中部地区の国営かんがい排水事業に関し、整備から20年程度が経過して排水機場や頭首工などの設備の老朽化対策や耐震対策が必要だとして、国に事業化に向けた調査を求める申請をしたと明らかにした。県内の農業を支える基盤の計画的な更新につなげ、園芸分野の産出額を888億円に伸ばす「さが園芸888運動」の達成に向けた足元を固める。

 同日の県議会一般質問で池田正恭議員(自民)が、国が整備した農業水利施設について再整備の時期が来ているとし、今後の対応をたずねた。

 県内の国営かんがい排水事業のうち、佐賀中部地区では北山ダム(佐賀市富士町)から嘉瀬川に注ぐ水を川上頭首工(同市大和町)で取水し、下流域の佐賀市と小城市の農地約9700ヘクタールに届けている。

 現在の設備は、1990年から2010年にかけて整備。施設の機能低下やポンプ設備などの故障も発生し、川上頭首工も耐震化対応が未実施という課題があった。このため、改善を求める要望書が国営土地改良事業佐賀中部地区推進協議会から4月に県に提出され、県が5月に農水省に事業化に向けた調査に関する申請をした。

 県農地整備課によると、申請が認められれば、23、24年度に調査し、実施設計を経て早ければ26年度から事業に着手する見通し。

 山田雄一農林水産部長は「農業者数が減少することが予想される中、基盤整備の実施に当たっては地域農業の将来を見据え、時代や地域の実情に合った再編統廃合を進めていく必要がある」と答弁し、地域ごとの方針作りを市町と進めていくとした。(大橋諒)