価格高騰の影響でふるさと納税の返礼品として人気を呼んでいるタマネギ。価格が高い市場に回るため、申し込み中止の事態も=白石町・5月18日)

白石町のふるさと納税サイトで紹介されているタマネギ。10キロの寄付額1万円は昨年の倍額

 価格高騰が続いているタマネギが、ふるさと納税の返礼品で人気になっている。全国では寄付件数が昨年の2倍に増加。佐賀県内では鹿島市や佐賀市など受け付け中止も相次いでいる。「例年と違って高値が維持され、市場に出した方が得」と、返礼品に回ってこない実態があるようだ。

 「昨年より70件ほど多い約400件を受け付けた。2事業者が扱っていたが、いずれも価格が高い市場に出荷するため受け付けを中止した」。鹿島市は現状を説明する。例年は6月ごろまで予約を受けて新タマネギを出しているが、今年はいつもは価格が下がる4月以降も高値が続き、業者が同月中に市場出荷に切り替えたという。5千円の寄付で10キロを返礼していた。

 佐賀市も、2事業者がオーガニックの商品や新タマネギなどを出していたが、いずれも5月中旬に受け付けを停止した。12キロ6千円だったタマネギは1100件を超える申し込みがあった。「タマネギの寄付額は、4月は全寄付額の0・4%程度だったが、5月は9・7%まで上がった」と担当者。

 小城市も3月末で予定の500件に達したため受け付けをストップした。窓口の観光協会は「例年1000件の申し込みがある人気の品だが、市場に回せば高値で取引できるため仕方ない」と話す。

 事情が少し違う町もある。県内一の産地・杵島郡白石町は「商品不足で1カ月ほど受け付けを中止したが、人気というわけでもない。寄付額を上げたことで件数は例年より少ない」という。北海道産の不作で高騰が見越せたため、10キロの寄付額は7千円でスタート。500件を超えた4月末に中止し、5月末から1万円に上げて再開したが、北海道の先行予約が5千円で始まったことで、寄付件数は例年より少ないという。

 担当者は「産地だから価格に敏感で予測もできる。返礼品は寄付額の3割以内という規定を考えると5千円では出せなかった」と話す。

 ふるさと納税サイトを運営する「ふるさとチョイス」によると、1~5月の返礼品がタマネギの寄付件数は昨年の2・1倍で、既に在庫切れになっている自治体も多いという。(取材班)