佐賀県の山口祥義知事(56)は15日、6月定例県議会の一般質問に対する答弁で、任期満了に伴う県知事選(12月1日告示、18日投開票)に、3選を目指して立候補すると正式に表明した。「県民と共に『世界に誇れる佐賀県』を実現するため、知事選に再び挑戦する決意をした」と就任以来、掲げてきた理念に基づく県政推進を強調した。
自民党の石倉秀郷議員の質問に答えた。山口氏は2期目に関し「何よりも新型コロナウイルスと毎年発生する豪雨災害の対応に日々全力で取り組んだ」と振り返った。SAGAサンライズパークなどのハード整備や福祉、農林水産業の各分野の事業を例示し「これまでの取り組みが芽を出し、着実に育っている」と総括した。
3期目については、医療関係団体や市長会、町村会から出馬要請を受けたことを「重く受け止めた」とした上で、「コロナの先にやってくる新しい社会で、新たな価値を生み出し続ける佐賀県をつくっていきたい」と意欲を見せた。
山口氏は埼玉県出身で、東京大法学部卒。1989年に自治省(現総務省)に入省し、過疎対策室長や長崎県総務部長、大学教授などを歴任した。2015年の知事選で自民、公明両党の推薦候補らを破って初当選。18年の知事選では自公の推薦を受け、共産党推薦の新人との一騎打ちを制して再選した。
これまでに山口氏以外に立候補を表明した人はいない。(栗林賢)