西九州新幹線(武雄温泉-長崎)と在来線特急のダイヤが10日、発表された。定住促進や観光振興、地域活性化などの観点から、新幹線や特急の停車本数と運行時間帯を注視していた佐賀県内の沿線自治体の首長。「歓迎する」「満足とは言えない」と受け止めはさまざまだが、並行在来線の特急減便や佐世保線の本数増を踏まえた対応への言及もあった。

 新幹線が発着する武雄温泉駅は1日44本、一部駅を通過する「速達型」の停車駅にならなかった嬉野温泉駅は25本となった。山口祥義知事は「全体でみると想定の範囲内。速達は意外と新大村に止まり、新大村に配慮したのかなと思った」と語った。並行在来線になる長崎線肥前山口-諫早は、肥前鹿島に止まる特急が大幅に減る。山口知事は「やはり関心事は鹿島、太良と佐賀のダイヤの組み方やつながりの部分。さらに関心を持って調整していきたい」と強調した。

 リレー方式で博多-長崎を結ぶ44本すべての新幹線が停車し、博多方面の特急の本数は現在の約2倍になる武雄市。小松政市長は「長崎には最短23分でつながり、特急の本数が倍増することで単身赴任や下宿を選ぶことなく市民の通勤、通学圏が大きく広がる」と期待を込めた。定住促進策にも触れ「定期券購入の補助をどうするか。利用者への支援策など早急に検討に入りたい」と話した。

 一方、「速達型」の対象から外れ、25本の停車に留まった嬉野市。村上大祐市長は「初期のダイヤ編成は十分満足とは言えないが、現時点で嬉野市への評価と受け止める」と述べ、停車本数を増やし、朝の通勤通学帯のダイヤを見直すよう、今後もJR側に働きかけていく考えを示した。

 9月の開業に合わせて肥前山口駅を江北駅に改称する杵島郡江北町の山田恭輔町長は「今の66本から3本増える。ひと安心」とし、周辺市町と連携して乗り換えなど利便性向上に取り組む考えを示した。一方で「佐世保線の本数増で踏切遮断対策が必要」との認識も示した。(取材班)