10周年感謝祭のポスターを手にする宮崎美穂さん(左)と江里口里紗さん=佐賀市呉服元町のわいわい!!コンテナ2

 佐賀市呉服元町の「わいわい!!コンテナ2」(わいコン)が、開設から10年を迎えた。まちづくり機構ユマニテさが(同市)が運営して街なかの交流の場として定着し、幅広い世代の人たちが利用している。事業者などと協力しながら多彩なイベントも展開し、中心市街地のにぎわいを創出している。

 わいコンは2012年にオープン。読書が楽しめるコンテナと交流コンテナ、物販や展示会ができるチャレンジコンテナが並び、「空き地リビング」として浸透してきた。1日の利用者数は多い年で193人、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた2020年度も135人だった。

 ユマニテさがの江里口里紗さんと宮崎美穂さんが常駐する読書コンテナにはお年寄りがスマートフォンの使い方を尋ねに来たり、帰宅途中の小学生が「ただいま」と言って立ち寄ったりすることもある。宮崎さんは「さまざまな人が利用し、すてきな出会いもある。地域の子どもたちの成長を見守ることができるのがうれしい」と語る。

 ハンドメード雑貨を販売する梅木幸代さんはわいコンで年2回ほど家族向けのワークショップを開き、「子どもの発想に触れられるのがうれしい」と制作のヒントにしている。6年前に夫の転勤で佐賀県に引っ越してきて、「コンテナでのいろんな交流を通じて今がある。心強い居場所になった」と実感する。

 呉服元町にあるハンドメード作家の作品を集めたショップ「SUSIE(スージー)」は、わいコンと協力して販売会やフェスなどのイベントを開催している。店主の田中藍さんは「イベントの幅も、知り合う人も増えた。コンテナはみんなの『実家』のようなイメージで、子どもの集いの場にもなっている」と話す。(中島野愛)

■11・12日、周年感謝祭 雑貨や食品など多彩 記念品も

 「わいわい!!コンテナ2」で11、12の両日、10周年感謝祭が開かれる。県内のハンドメード作家や飲食店などが出店し、雑貨や食品が並ぶ。わいコンの利用者と考えた周年記念のてぬぐいも販売する。スタッフの江里口里紗さんは「いろんな年代の方に楽しんでもらえるイベント。皆さんに会えるのが楽しみ」と来場を呼びかける。問い合わせは、電話090(9586)9445。