山口祥義知事が国策課題への考えや議案の提案理由を述べた佐賀県議会初日=県議会棟

 6月定例佐賀県議会は9日開会し、県は原油価格・物価高騰対策などを盛り込んだ43億6254万円の一般会計補正予算案など27議案を提出した。県産の園芸ブランドで不正流出や盗難が相次いだことを受け、知的財産保護の機運を高めるための条例案を上程し、山口祥義知事は「県民がこぞって知的財産を理解し、尊重する意識を持つことが重要」と啓発を呼び掛けた。

 名称は「県知的財産を大切にし、みんなで守り、育て、新たに生み出す条例(案)」。県産の園芸ブランドを巡っては、ミカンの「にじゅうまる」やイチゴの「いちごさん」について、不正な栽培や販売、苗の盗難が続いている。山口知事は議会の提案事項説明で「お願いされると、つい『善かれ』と応じる佐賀県民の気立ての良さが、思わぬ知的財産の流出につながってしまう恐れもある」との認識を示した。

 その上で、流出や模倣などの不正が、長い歳月や手間暇をかけて開発、醸成されてきたブランドの価値を損ない、関係者の思いを裏切ることになると指摘。セミナーや寸劇を通して身近な知的財産の事例を分かりやすく紹介し、日本弁理士会とも連携しながら啓発活動に取り組むとした。

 九州新幹線長崎ルートの整備方式を巡る国土交通省との「幅広い協議」に関しては、フル規格で整備する場合の佐賀駅経由、佐賀空港経由、長崎自動車道沿いの三つのルートについて、改めて国交省としての考えを示すよう求めていると説明。「新鳥栖―武雄温泉間の在り方は県の将来に大きく影響することで、何が望ましい姿か大きな視点を持って、幅広く、骨太に議論していく」と強調した。次回の協議時期については「鉄道局側の準備にもう少し時間がかかる」とした。

 会期は29日までの21日間で、15~17日に一般質問がある。(大橋諒)