佐賀大学前交差点でのバイクによる暴走行為を見物するやじ馬=5日未明、佐賀市(提供)

 佐賀市本庄町の佐賀大付近で4日深夜から5日早朝にかけ、バイクの暴走行為があった。実行したバイクは限られるものの、県内外から500人近いやじ馬が集まったとみられ、一帯は騒然となった。暴走行為は動画投稿アプリで予告されており、アプリ内では各地の投稿が確認できる。県警は、会員制交流サイト(SNS)の発信内容にも警戒しつつ、やじ馬たちにも暴走行為を見に行かないよう呼びかける。

 県警交通指導課によると、この夜の暴走行為は5日午前0時ごろから同4時ごろにかけて続いた。少なくともバイク3台が、覆面姿の2人乗りで同町の佐賀大学前交差点内を周回するなどした。
 交差点は約500人のやじ馬が取り囲み、あおるようにスマートフォンのカメラを向けるなどしていた。やじ馬の車は県外ナンバーも多く「異様な集まり方」(同課)だったという。
 情報を事前にキャッチした県警は、5月下旬にも暴走行為があった佐大南交差点付近を現場とみて交通規制を敷いていた。ただ、今回は約600メートル北の交差点が標的となった。
 佐賀南署員がバイクを追跡し、唐津市の無職の男(18)を建造物侵入容疑で逮捕した。道交法違反(共同危険行為)の疑いでも捜査している。集まったやじ馬についても県暴走族追放条例(あおり行為)に抵触する可能性があるという。
 暴走犯が覆面を外した様子の映像や、今後の暴走行為に関する事前情報などの提供を呼びかけている。
 SNSでの予告を伴う暴走行為は、近県でも相次いでいる。具体的な地名や「暴走」といった言葉にハッシュタグ(#=検索目印)を付け、予告や実際の暴走行為を撮った動画が投稿されている。
 交通指導課の多々良智郁(ともふみ)次席は、暴走行為をあおるこうした手法を「一つの傾向になりつつあるのかもしれない」と指摘する。不特定多数の目に触れる場での予告で、やじ馬が従来より広域から集まってきている可能性にも触れた。
 夜の現場は危険で、この日はけんかもあったという。「騒動に巻き込まれる恐れがある。暴走行為を見に行かないでほしい」と話している。(志垣直哉)