口移しでえさを与えるバンの親鳥(右)=佐賀市の神野公園「トンボ池」

 佐賀市神園の神野公園内にあるトンボ池で、野鳥のバンが子育てにいそしんでいる。つがいとみられる親鳥2羽が手分けしてひな鳥4羽を連れだって動き回る姿はほほえましく、訪れた人は足を止めて見入っている。

 バンはハトぐらいの黒っぽい鳥で、成長するとくちばしが鮮やかなオレンジと黄色になる。県内のクリークやレンコン畑などでよく見かけるが、通常は警戒心が強く、近寄って観察することは難しい。一方、トンボ池では親鳥は人の気配をさほど気にせず忙しく動き回り、水草などのえさを見つけてはひな鳥に口移しで与えていた。

 公園周辺の開発が進む中、トンボ池は佐賀本来の生態系が辛うじて残されている。近年行われている除草活動も奏功して多様な水草や昆虫、魚などが戻りつつあるといい、バンにも快適な環境となっているようだ。(写真と文・中島克彦)