佐賀空港への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画を巡り、防衛省は6日、駐屯地候補地以外の土地取得に関し「教育訓練などに活用が考えられる」とする見解を初めて示した。取得する場合の時期は「駐屯地開設ごろ」で、地権者に売却の意思を尋ねるとしている。駐屯地の排水対策も、「排水と海水を混合させる措置」の実施など漁協の要求にほぼ応じる案を提示。防衛省は7月をめどに漁協各支所の代表者らでつくる検討委員会の場で説明する見通しで、計画を巡る動きは大きな節目を迎える。

 県と防衛省、県有明海漁協の実務者による3者協議会の第4回会合で提示された。漁協は自衛隊との空港共用を否定した協定を見直す条件として、(1)駐屯地からの排水対策(2)土地価格の目安(3)駐屯地候補地以外の土地取得に関する考え方-の三つを示すよう求めており、協議会は3条件の検討状況を確認する場。会合は非公開で行われた。

 防衛省が取得を目指す31ヘクタールは全て漁協南川副支所の所有だが、ここを含む空港西側の一帯約90ヘクタールは早津江と大詫間、広江の3支所にも地権者がおり、昨年夏の地権者説明会は4支所ごとに開いている。

 関係者によると、防衛省は西側の土地取得について「自衛隊の教育訓練などを目的とした活用が考えられる」とした上で、「駐屯地開設ごろの売却の可能性や範囲について地権者の考えを伺いたい」との考えを示した。

 この日は土地価格については示さず、「不動産鑑定などを経て価格の目安を提示する準備ができた」と報告した。

 また、排水対策について、県管理の樋門で排水を海水と混合させて放流し、環境負荷を軽減させる考えを示した。大雨時の対策では、県が定める開発時の基準に従い、容量「約2・5万トン以上」の仮設調整池を設置する。具体的な数字を示したのは初めて。ノリ漁期中は悪影響を及ぼすアルカリ成分が流出しないよう、生コンクリートの打設工事をしないことも明言した。

 会合で漁協側が「防衛省の考え方を確認できた」と判断したため、協議会はいったん終了する。(取材班)