本格的な雨期を前に、国、県、市町の取り組み状況を共有した「佐賀県内水対策プロジェクト拡大会議」=佐賀市のホテルニューオータニ佐賀

 本格的な雨期を前に、佐賀県や県内市町、国などを集めた「県内水対策プロジェクト拡大会議」が6日、佐賀市で開かれた。近年相次ぐ大雨被害の教訓を生かし、武雄市内の三つの県営ダムで従来よりも水位を下げ、洪水調節容量を増やす取り組みを本年度から始めることなどを共有した。

 37機関が出席し、県、国、市町の各レベルで河川の掘削や排水ポンプ車の配備、河川や道路への浸水センサーや監視カメラの設置などに取り組んでいる状況を報告した。

 このうち県は、2020年度から実施しているダムの事前放流に関して新たな取り組みを説明した。本年度から武雄市にある県営の矢筈ダム、本部ダム、狩立・日ノ峯ダムの3カ所で、予期せぬ豪雨が懸念される6~10月までは前年度よりもさらに1メートル貯水位を下げ、計29万1千立方メートルの洪水調節容量を確保する。

 武雄河川事務所は、牛津川に設ける新たな遊水地に関して「初期湛水池」と呼ばれる区画の用地取得が完了し、同区画の掘削や排水機場の新設を進めていることを紹介した。武雄市橘町の六角川沿いの堤防に、農業用機械など約30台が緊急待避できる幅約5メートル、長さ約75メートルの区画を新たに設けることも示した。

 山口祥義知事は9月上旬までは警戒が必要だとの見方を示し「ハード整備が進み、間違いなく災害を減らす体制は整っているが、一番大事なのはわれわれがどう運用していくか。総合力が試されており、連携を取りながら頑張っていきたい」と述べた。(大橋諒)