厚生労働省は3日、終戦後に旧ソ連に抑留され、シベリア・モンゴル地域で死亡した計11人の身元を新たに特定し、漢字氏名や出身地を同省ホームページで公表した。出身地は10道県。自治体を通じて遺族に関連資料を提供する。

 厚労省によると、10道県は北海道、岩手、秋田、和歌山、島根、山口、愛媛、佐賀、熊本、大分。シベリア地域で個人を特定した人数は9人、モンゴル地域が2人。今回の計11人を含め、両地域で計4万751人となった。【共同】

 厚生労働省がシベリア地域とモンゴル地域での抑留死亡者のうち、個人を特定できたとして3日に漢字の氏名と出身地を公表した11人は次の通り。(漢字の字体は発表に基づく。敬称略)

 【シベリア地域】

 岩手県 熊谷茂郎

 秋田県 松倉謙三

 和歌山県 松本勝明

 島根県 中川昜範

 山口県 大林伸治

 佐賀県 西村壽彌男(寿弥男/壽弥男)

 熊本県 渕上保人

 大分県 安部頼馬 赤嶺千秋

 【モンゴル地域】

 北海道 田森末松

 愛媛県 大林直也

■シベリア抑留

 日ソ中立条約を破棄した旧ソ連は1945年8月9日、旧満州(中国東北部)などへ侵攻。第2次世界大戦終結後に満州や朝鮮半島などにいた日本兵や民間人らが身柄を拘束され、シベリアやモンゴルなどの強制労働収容所に送られ、森林伐採や鉄道建設、建物建築、農作業など多様な労働に従事した。陸軍病院の女性看護師らも含み、病弱した抑留者の看護や衛生管理などを担った。