老朽化や耐震性の課題を抱え、2023年7月までに移転する佐賀県社会福祉会館=佐賀市鬼丸町

 佐賀県社会福祉協議会(陣内芳博会長)が入る県社会福祉会館(佐賀市鬼丸町)が、同市天神の旧県総合保健会館に移転する。現在の建物は築50年以上が経過し、老朽化や耐震性を満たしていないことなどが課題となっていた。6月に工事に着手し、23年7月の移転を予定する。

 現在の建物は鉄筋コンクリート造3階建てで延べ床面積は1040平方メートル。県社協と県保育会が入居しており、事務や研修のためのスペースがある。同協議会が1966年に建て、土地は県有地を無償で借り受けている。

 建築から50年以上が経過していることや、耐震基準を満たしていないことなどから、県社協では建て替えに向けた協議を県と進め、19年度に基本計画を策定。旧県総合保健会館を県が無償譲渡し、土地も無償貸借とすることになり、2月定例県議会で関連議案が可決された。

 県社協によると、旧県総合保健会館は鉄筋コンクリート2階建てで、延べ床面積は約1661平方メートル。建物の骨格となる躯体(くたい)は残したまま大規模にリノベーションする。1階が事務所、2階が研修室となる予定で、これまでなかった専用の相談室を2部屋設けるほか、ボランティア用のスペースも整備する。

 総事業費は約6億円で、積立金などの自主財源を除いた分は県社協が金融機関から調達し、返済のための財源を県が10年間かけて補助金として支出する。

 県社協は「社会福祉法人には収益事業はなく、移転という50年に一度の大型プロジェクトには県の支援がかかせない。議論を重ね、ようやく進み出す」と述べた。 

 現在の建物は移転後に解体する。県社会福祉課によるとその後の活用方法は未定だという。(大橋諒)