国営諫早湾干拓事業(長崎県)の訴訟を巡り、潮受け堤防の開門を訴える漁業者の弁護団は2日、確定判決に基づく開門の執行を強制しないよう求める国の主張を認めた二審福岡高裁判決に対する上告理由書を提出した。高裁判決に対し「いったん確定した司法判断を事後に覆す余地を認めるもので権力分立に反する」などと指摘している。

 高裁は、漁獲量が増加傾向にあると認定したが、漁業者側は上告理由書で、理由を欠いていると主張した。確定判決に基づく開門の強制執行が、権利乱用に当たると示されたことに関しては「法治国家として、国が確定判決を守らないことを裁判所が認めていいのかということが正面から問われている」などと訴えている。(中島幸毅)