関西に住む叔父が先月、「危険業務従事者叙勲」で瑞宝双光章を受章した◆叔父は戦後の1949年生まれ。いわゆる団塊の世代だ。高校卒業後、大阪府警に入った。以来約40年の警察人生は交通畑が中心。交通違反の取り締まりは喜ばれる仕事ではない。嫌な思いもしたことだろう。でも、仕事は役回り。誰かが担わないと組織は回っていかない◆叔父は79年の「三菱銀行人質事件」の際、事件が起きた大阪市住吉区の住吉警察署に勤務していた。とはいえ、交通課はあまり関係がない。恐らくその日も普段の業務をこなしたことだろう。現場で犯人に立ち向かう警察官もいれば、後方で支える警察官がいる。職業に貴賤(きせん)はない。仕事に当たり外れもないと思う。一人一人の頑張り、連携が大きな成果を生む。逆に、一人の慢心が重大事故につながる恐れはある。叔父もきっと、支えたり支えられたりの警察人生だっただろう◆警察や消防などの危険業務従事者叙勲は2003年に創設された。地道にこつこつ。それほど目立つポジションではない人たちにスポットが当たる意義は大きい◆2018年に大阪府吹田市、19年には富山市で交番襲撃事件が起きた。警察官はやはり、危険と隣り合わせの職業である。住民の安全確保へ危険業務を担う人たちにあらためて感謝。おじさん、お疲れさま。(義)

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