夏の参院選佐賀選挙区で野党候補の一本化を断念し、共産党候補者を擁立することを発表した共産党佐賀県委員会の今田真人委員長(左)=佐賀県庁

 共産党佐賀県委員会は30日、今夏の参院選佐賀選挙区(改選1)に関し、立憲民主党との候補一本化を断念すると発表した。既に出馬表明している新人の上村泰稔氏(57)=佐賀市=を擁立し選挙戦に臨む。

 参院選佐賀選挙区では2016、19年と共産が候補者擁立を取り下げて野党候補を一本化してきた経緯がある。今回も市民連合さがが一本化を共産と立民に呼び掛けてきたが、折り合わなかった。共産の公認候補出馬は9年ぶり。

 共産党県委員会の今田真人委員長は県庁で開いた会見で、一本化に至らなかった要因について「野党共闘の意義を各党間で共有できていない」と説明し、市民連合さがからの働きかけはあったものの、立民に県レベルでの政党間の話し合いを求めていたが実現しなかったとした。

 その上で、「現局面でこれ以上一本化の取り組みはやめ、党公認候補と比例の勝利のために全力を尽くしたい」と強調した。同席した上村氏は「野党がバラバラにやるのではなく、切磋琢磨せっさたくまして岸田政権に挑んでいきたい」と述べた。

 一本化を働きかけていた市民連合さがの畑山敏夫代表(69)は取材に対し、「政権交代に向けては野党の一本化が必要だと言い続け、追求してきただけに残念」と落胆を隠さなかった。立民県連の原口一博代表は「(共産党県委員会の)会見を聞いてないので、コメントできない」と述べるにとどめた。

 佐賀選挙区では自民現職で3選を目指す福岡資麿氏(49)=佐賀市、立民新人の小野司氏(45)=唐津市=が立候補を予定している。(大橋諒、山口貴由)