テニス女子個人シングルス決勝 粘り強く返球する致遠館の塚原里帆=佐賀市の県森林公園テニスコート

 走って、走って、最後に打ち勝った。テニス女子個人シングルスは、致遠館3年の塚原里帆が豊富な運動量と柔軟な対応力で初優勝を飾った。塚原は「やりきったと思える試合ができた」と胸を張った。

 決勝の相手は中学時代から何度も対戦してきた毛利優奈(佐賀商)。塚原は「最後の県大会。誰よりも声を出して頑張ろう」と気合を入れた。

 相手に2ゲームを先取され、逆転してもまた返されるシーソーゲーム。塚原は「焦りはあった」と話す一方で、「自分のプレーが悪いという感覚はなかった」と、あくまで自分のスタイルを貫いた。

 身長は148センチと小柄だが、「攻められてもとにかく走る」が信条。素早くボールを追いかけては粘り強く打ち返した。6―6からは、コート浅めへの返球を織り交ぜ、8―6で勝利。「相手の立ち位置が下がっており、行けると思えた」と塚原。試合が終わるとほっとしたように笑顔を見せた。

 高校では野田里絵子監督の下、苦手としていたフォアハンドの改善と、得意のバックハンドの強化に取り組んだ。「バックのストレートが一番の武器。そこで攻める展開に持ち込めた」と塚原は振り返る。野田監督も「大事な場面で強い気持ちのまま、積極的に攻めていた」と目を細めた。

 昨年は団体、個人ともにあと一歩で全国切符を逃した。初のインターハイ出場となり、塚原は「誰よりも走れる自信はある。コートを広く使い、戦術を考えて戦うスタイルを変えずにプレーしたい」と真っ直ぐな目で語った。(草野杏実)